楊英風彫刻作品


楊英風

 

彫刻家として国際的に知られている楊英風の大型鋳銅作品10件が、全国花園CCのコースの随所に置かれており、コースは自然景観と芸術作品が見事に融合しています。

18ホールは歩いていても快適で、プレッシャーを感じず、しかも楊英風が精魂こめて作り上げた作品が随所に見られて、独特の芸術的な気分をかもし出しており、プレーヤーは360度芸術シアターに囲まれての痛快ショットを堪能できます。


国際的な彫刻家-楊英風

楊英風

楊英風は、台湾の現代美術家で、最もよく知られ、影響力のある景観彫刻家、芸術家であり、フランスのパリ国際青年芸術展で、「世界の彫刻界をリードする彫刻家」に選ばれ、国際的にも知られている台湾人であり、同じく台湾の彫刻家として有名な朱銘の師でもあります。

芸術を深く愛する楊英風は、創作面も、漫画、版画、彫刻、レーザー芸術、景観など多岐にわたり、作品数は一千件を超えており、内外で数多くの賞を受けています。

仏教、儒教、道教の影響を強く受けており、濃厚な中国的芸術思考と、自然を尊重する創作理念を融合し、ステンレスを素材にして、「東洋の思考、西洋の形式」を表現スタイルとしたモダン彫刻作品で世に知られており、後の世代に貴重な文化遺産を残しました。

1926年12月4日台湾宜蘭県生まれ、1997年台湾新竹で世を去りました。


‧学歴:
日本の東京美術学校(現国立東京芸術大学)、北京輔仁大学美術系、国立台湾師範大学芸術系に相前後して学び、60年代にはイタリアに赴き、国立ローマ大学雕塑系、ローマ造幣局美術学校で研鑽を積みました。

‧創作歴:
台湾の国立芸術専科学校、淡江大学、銘伝大学で後代を育成し、二十冊あまりの芸術論を出版し、内外で数十回の個展を催したことがあります。作品数は多く、漫画、版画、彫刻、レーザー芸術、景観など多岐にわたり、数多くの賞を受けています。

1963年には大胆にもステンレスを素材にした作品の創作を開始し、ローマ芸術アカデミーで現代彫刻を学び、欧州で中国現代美術の展示会を企画しました。三年に及ぶイタリア在住の後に帰国し、花蓮で「石雕山水系列」の創作を行い、1970年代は、ホテル、テーマパーク、大型建築のために、数多くのモダン彫刻作品を作りました。

公共芸術、景観の中の彫刻に力を入れていた楊英風。その作品は、空港、公園、橋、コンサートホールなど、広範囲にわたって残されており、全国花園CCの景観の企画設計にも自ら参加し、指導しました。1番ホールのティーグラウンド、6番ホールのグリーンから、18番ホールのグリーンまで、至る所に、驚くべき作品が配されています。自然景観と芸術の融合をコンセプトにした作品の数々は、ゴルフ場全体を芸術作品の展示場に変え、自然を尊重し、生態を大事にする楊英風の創作理念と精神を感じさせてくれます。


楊英風彫刻作品メドレー

造山運動

【作品名:造山運動】

創作期間:1974
材質\寸法:鋳鋼、3.0x3.42x2.67メートル
場所:9、18番ホール

プレートの接触、地殻の激烈な変動。台湾は、二枚のプレートが古代の地質層を絞り出して出来上がり、周囲の海域には還流と暖流が交差していることから、変化に富んだ自然景観を有しているため、「フォルモサ」(宝島)と呼ばれています。この作品は造山運動時の痕跡を表現しています。高山が隆起し、起伏に富んだ山々が折り重って、天地創造を思わせるような迫力です。自然に恵まれた台湾の人々は、自然を保護し、この美しさを次世代に伝える義務を負っています。


 

擎天門

【作品名:擎天門】

創作期間:1975
材質\寸法:鋳銅、高さ6メートル
場所:18番ホール

「人は地に足付けて、しっかりと天を支えるべきであり、業界を問わず、力を合わせて奮闘し、向上心をもって困難を克服して、麗しの島・台湾を次世代に残したい」、というメッセージを伝えています。


 

鬼斧神工

【作品名:鬼斧神工】

創作時間:1976
材質\寸法:鋳鋼、4.0x1.78x0.81、高さ6メートル
場所:6、7番ホール中間

雲の紋様が渦巻きながら上昇し、高山で霧となって立ち込める。人は谷底で、雲間から突き出た山壁を仰ぎ見る。この作品は、台湾の地理的特徴である山水の神秘性から天地創造の気迫を表し、「鬼斧神工」(神のみぞ創造し得た光景)を愛でた、天然景観の中の驚くべき彫刻です。ゴルフ場全体の景観に溶け込み、自然と人間の融合を謳いあげると同時に、台湾中央山脈の特殊な地理的環境、山水景観も反映しています。


 

有容乃大

【作品名:有容乃大】

創作時間:1972
材質\寸法:鋳鋼、3.8x2.2x1.5メートル
場所:10番ホール横

この作品は、ごつごつとして出入りが激しく、スケールの大きな中国の山水、造山運動のときのプレスされた痕跡を表すとともに、京劇の真っ白な袖が雲のように空中を翻る様を表現しています。雄大な自然と長い歴史、高度な文明を併せ持った中国の文化は、周辺の民族やその文化を吸収して、文化的な厚みを創造しました。ここでプレーするゴルファーは、この「有容乃大」のスケールの大きさ、人類全体への貢献を体験できます。


 

正氣

【作品名:正気】

創作時間:1976
材質\寸法:鋳鋼、6.0x1.81x1.27メートル
場所:1番ホールティーグラウンド
 
宇宙を形成するガスが地から立ちこめて天地の間にそびえ立つような、スケールの大きな光景。台湾特有の地理的環境を表すとともに、自然環境としてのゴルフ場に美を添え、天と人が合一した新しい生命を象徴しています。


 

和風

【作品名:和風】

創作時間:1993
材質\寸法:ステンレス、3.0x1.72x1.72メートル
場所:ゴルフ場入口左側

「致中和,天地位焉,萬物育焉」(中和に至り、天地の位定まり、万物は成長する)。現代情報化社会を象徴する磁気テープを用いた彫刻作品で、日月を思わせる小さな龍と鳳が、パワーと美の永遠のハーモニーを表し、中間の球とベースが地球と宇宙空間を表して、宇宙の生命のバランスを代表しています。

「和」は「合」に通じる。全体の造型は「合」の字をかたどっており、「天人合一」、「天円地方」という生命哲学を語っています。人と人との融和でもあり、家庭、社会、国における平和の理想を象徴するとともに、企業家精神やゴルファーの切磋琢磨も表しています。